為せば成る 為さね・・・この短歌には元ネタがあり、数字で表せない美があります

雑記
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為せば成る 為さねばならぬ 何事も

この言葉を知らない人はほとんどいないのでは・・と言うくらい有名な言葉です。

この言葉に続きがある事をご存じですか?

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有名な為せば成るの続きはこちら

せばる さねばらぬ 何事なにごとも らぬはひとの 為さぬなりけり

と続き5・7・5・7・7の歌になっています。

江戸時代の米沢藩(現在では山形県南部)の藩主「上杉鷹山」が詠んだ句です。

和歌は「叙景をイメージする」ものなのでこの句の捉え方や意味は人により若干解釈が違うかもしれませんが、方向性(イメージ)はズレていないと思います。

あまり知識が深くない私が現代風に訳すと

「やろうと思えば出来る、やろうと思わなければ出来ない 何事も 出来ないのは人が やろうと思わないからだ」

という感じでしょうか。

捉え方は

何かをやり遂げるためには行動をおこさないといけない、目的を達成するまで強い意思を持ち続けなければ達成は出来ない。

という感じに成るかもしれません。

この歌には元ネタがあるといわれています

有名なこの「為せば成る」という歌に現代風に言えば「元ネタ」があるといわれております。

1つ目が武田信玄です。

(ひょっとしたらこちらが上杉鷹山の句より有名かもしれません。)

武田信玄は戦国大名の中でも戦が上手い軍師として知られ、「風林火山」など中国の戦術論を学び信玄率いる武田軍は天下一の集団と言われています。

その武田信玄が詠んだ句がこちら

「為せば成る 為さねば成らぬ 成る業を 成らぬと捨つる 人の儚き」

為さねば成らぬ・・までは上杉鷹山と同じですが、成る業を・・と続き

「努力すれば実現できるのに、できないと決めつけて諦めてしまうのは愚かだ」

という意味で捉えることができます。

2つ目が中国の歴史書の「書経」です。

書経には

殷王朝の国政を補佐する伊尹(いいん)が4代目の帝である太甲(たいこう)に進言した言葉として

「弗慮胡獲、弗為胡成。」

という言葉が記載されているそうです。

読み方は

慮(おもんぱか)らずんば胡(なん)ぞ獲(え)ん、
為(な)さずんば胡(なん)ぞ成(な)らん

「思慮深くなければ、どうして成果をあげることができるだろうか、断固として実行しなければどうして目的を達成することができるだろうか。」

という意味になり

知識だけもっていても、自分で深く考えて行動しなければ成果はでない。(考え抜いた結論を実行に移さなければ少しも目標に近づくことはできない)

動き出さないと変わらない、だからといって闇雲にやってもいけない(少し動いたら結果を分析し、改善をして再び動かす思慮深さが大切。

という意味で捉える事ができます。

この2つの句が元ネタとなり上杉鷹山の句が生まれたと言われています。

どちらを参考にしたのか、どちらも参考にしていないのかは詳しくわかりませんが、仮に書経を読んだ戦国時代の武田信玄と江戸時代の上杉鷹山が「弗慮胡獲」の句から同じ事を感じてそれぞれ別の文章を作ったが、偶然似たような句が出来上がったとしたらとても凄い事です。

句のイメージは時代を超えて伝わる事になります。

様子を詠み深く伝えることが出来ますか

上杉鷹山にしても武田信玄にしても

5・7・5・7・7の歌に思いを込めて伝えています。

例えば

「何かをやり遂げるためには行動をおこさないといけない、目的を達成するまで強い意思を持ち続けなければ達成は出来ない。」

という言葉を簡潔な句で詠むことが出来ますか?

「やり遂げる まずは行動 いますぐに 未来を見据え 日々精進」

とかでしょうか・・。(下手でスミマセン。)

大事なのは「わかりやすくイメージが伝わるように」

文章をまとめ、イメージとしてもわかりやすく伝える。

語呂、リズムも考えて詠む必要があります。

様々な思いを込めて出来上がった句には数字で表現できない「美しさ」があります。

その美しさはすぐに身に付くものではありません。

天性の才能もあるかもしれませんが、才能を開花させるにも努力は必要です。

何事にも力不足と感じる時がよくあります。

物事に挑む時は軽率な行動はせずよく考えて行動に移し、強い意志で最後まで立ち向かっていきたいです。

雑記
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