手術が終わり結局一睡もできずに、集中治療室から出て来れたのが手術翌日、お昼少し前の11時頃でした。
基本的に手術翌日は寝ているだけです。
夕食にお粥を食べれるようになりますが、今日やることは「寝て体力回復」です。
ほぼ半日ベットで寝ていましたが、劇的に回復することはありませんでした。
そして夜の検診が終わり、寝る時に看護婦さんが一言ささやきました。
「明日午前中歩きましょうね!!」
ぇ!? 早くねぇ!? 午前中!?
まずはそのままの姿で徘徊しました 軽い羞恥プレイです
朝の検診が終わり、朝食が運ばれてきました。
昨日の夕食もそうでしたが、食事は可動式のテーブル置かれるのですが、横になっている体制を変えるだけで手術部分に激痛が走る状態なので、食事までたどり着くのに10分ほどかかります。
朝食を取っている時看護婦さんが「食べ終わったら歩きましょうね」と天使の微笑みを見せてくれました。
その笑顔は「歩けるよねぇ?当然!?」とも取れますし、「歩かない選択肢はないよ」とも取れました。
痛みがあるのを分かって私を動かせ、快楽を得るサディズムではないかと思うくらい看護婦さんが笑っていました。
「無理ならやめとく・・?」と選択肢に絶対ない言葉を社交辞令という感じで言われましたが、当然やめる事はありませんでした。
結局、昨日あの痛みに鎮痛剤を使わずに耐え切ったから多少歩いても大丈夫だろうと歩くことにしました。
ふと窓に映った自分の姿を見ましたが、姿は遠目に見ても異様でした。
身体中と股間から2本のチューブをたらし 腕には点滴と点滴のチューブ髪型は物凄い寝癖がついていました。
何よりおかしいのが、病衣が短い事です。
バスローブのような上着だけの病衣なのですが、丈が短く膝上の太ももまでしかありません。
短いので歩くたびに病衣の下からオムツがチラチラ見えてしまう状態です。
病院の中だから良いのですが、これが病院の外なら、速攻警察に通報されますし、職務質問を必ず受けるような格好です。
まるで何かの罰を受けているでは?と思われる格好で点滴スタンドを押しながら病院内を歩きました。
初めは、「ベットから降りて洗面所まで」と言われて、洗面所を超えたら「もうチョット歩こう」と言われて30メートルほど離れたデイルームまで行きました。
デイルームから部屋へ戻る時に看護婦さんが一言。
「チョット恥ずかしいカッコだね」と
いや、いや、だいぶ恥ずかしいよこの格好・・・。と思いましたが、
続けて・・。「午後は着替えてこのフロア一周だよ。」
ぇ? 何て?
ここまで歩いただけで結構しんどいんですけど・・・。
部屋に着いた時は額は汗だくで、シャツは汗でびちょびちょになっていました。
痛みと熱が歩いている時だけでなく、動きが止まってもやって来ます。
結局30分ほどベットの上で苦しみました。
しばらく横になると痛みも熱もなくなります。
午後には1周しました 独りで
12時の昼食を取り、汗もだいぶ引いたのでバスローブスタイルの病衣の下にパジャマのズボンを履きました。
ズボンを履く少しの動きだけでも汗が出ます。
汗が引き、動ける準備が整いましたが、看護婦さんが来ません。
「来ないから歩かなくてもいいや」ではなく、「来なくてもいいから歩こう」と思い1人で歩き出しました。
常に手術した患部をおさえて少し歩いたら休んでを繰り返し、一周回り切りました。
集中治療室で痛に耐えたので「何事もやれば出来る」と思える様になりました。
必死の思いで部屋に着いた時は午前中と同じく全身汗だくでした。
30分ほど横になっていると、痛みと熱はなくなり、病院内は乾燥してるので大量の汗も乾きました。
看護婦さんから夜に一言
夜の検診の時に看護婦さんに「一緒に歩けなくてすみません。」と言われました。
が、いなくても歩くつもりだったし、実際に歩きました。
そして翌日やる事を告げられました。
「明日は朝エレベーターを使い、病棟から1階のレントゲン室に向かいレントゲン撮影があります。」
「レントゲン室には歩いて向かいます。」と言われました。
車椅子やストレッチャーで移動したら、乗り降りや移動時に患部が衝撃で物凄く痛くなりそうなので移動方法は徒歩が最善だと思う。
結構な距離だけど歩ける気がする。
この為に、今日いっぱい歩けといったのかなぁ?と勝手に解釈して明日に備えて布団で横になりました。